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3口ihコンロは3つ同時に強火にできない?総消費電力5.8kWで決まる選び方と価格

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「コンロをIHに替えるなら、ガスと同じ3口がいい」。そう考えてカタログを開くと、同じ「3口」の見出しの中に、火力も値段も違う機種が並んでいて戸惑う人が多いはずです。3つ目のヒーターがIHなのかラジエントヒーターなのか、3つ同時に強火で使えるのか、家の電気で設置できるのか。売り場ではこのあたりの説明が後回しにされがちです。

先に結論をお伝えすると、3口ihコンロ選びで一番大事な数字は、各口の火力ではなく「総消費電力5.8kW」という上限です。左右が3.2kWの機種でも、3つの口を同時に最大火力で使うことはできず、足し算で上限を超える分は本体が自動で火力を絞ります。この仕組みを知っていれば、「高火力モデルを買ったのに思ったほど火が強くない」という後悔はほぼ避けられます。

この記事では、メーカー公式の仕様表とカタログの数値だけを使って、3口IHと「2口IH+ラジエント」の違い、同時使用時の火力制御、200V工事の条件、公式価格、電気代の目安までを順に整理します。特定の機種をすすめるのではなく、ご自分の家と料理の仕方に合うかを判断する材料をお渡しします。

💡 この記事でわかること

・カタログの「3口」に含まれる2つの構成(3口IH/2口IH+ラジエント)の違い
・3つ同時に強火で使えない理由と、総消費電力5.8kWによる自動制御の中身
・200V工事が必要な家の条件と、メーカー公式価格・電気代の目安
・3口IHが向く家と、2口IH+ラジエントで十分な家の見分け方

目次

3口ihコンロとは?カタログの「3口」には2つの意味がある

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「3口」と書いてあっても、3つともIHとは限らない

結論から言うと、カタログで「3口」とまとめられている機種には、3つの加熱部がすべてIHの「3口IH」と、左右がIHで中央(または奥)がラジエントヒーターの「2口IH+ラジエント」の2種類があります。

パナソニックの商品比較表では、ヒーターの種類を「3口IH」「2口IH」「2口+ラジエントIH」の3つに分けて絞り込めるようになっています。三菱電機の製品ラインアップでも、Mシリーズ CS-G321Mは「2口IH+ラジエント」と明記されています。つまりメーカー自身は両者をはっきり区別していますが、販売店の一覧や工事込みパックでは「3口タイプ」とひとまとめに表示されることがあります。

よくある行き違いは、「3口IHのつもりで工事込みパックを申し込んだら、届いたのは中央がラジエントの機種だった」というものです。見た目は3つの円が並んでいて同じに見えるので、設置後に「奥の口だけお湯が沸くのが遅い」と気づいて初めて違いを知る、という流れになりがちです。

確認のコツは、品番の横にある「ヒーター種類」の欄を見ることです。「3口IH」とあれば3つともIH、「2口IH+ラジエント」とあれば中央は電熱線系のヒーターです。見積書に品番しか書かれていない場合は、その品番をメーカー公式サイトで検索して仕様表の一行目を確かめておくと安心です。

📖 用語チェック

IH(誘導加熱)=コイルに電流を流して磁力線を発生させ、金属の鍋の底にうず電流を起こして鍋そのものを発熱させる方式。
ラジエントヒーター=天板の下のヒーターが赤熱し、その熱で天板ごと鍋を温める方式。土鍋やアルミ鍋など、IHで使えない鍋も使える。
総消費電力=本体全体で同時に使える電力の上限。これを超えないように各ヒーターの火力が自動で調整される。

3つ目のヒーターは「サブ扱い」で火力が小さい

3口IHでも、3つの口の火力は同じではありません。左右がメインで、奥や中央の口は火力が一段低い「サブの口」として設計されています。

パナソニックのIHクッキングヒーター総合カタログ 2026/春・夏を見ると、上位の3口IHは左右IHが3.2kW、後ろIHが2.0kWです。同じパナソニックでも、スタンダードなCシリーズ(KZ-C37S/KZ-C36S)は左右IHが3.0kW、後ろIHが1.5kWです。三菱電機のCS-A10は左右IHが3.2kWで、火力調整は左右16段階に対して中央7段階と、中央は細かい調整もできない設計です。

この差が効いてくるのは、奥の口で大きな鍋を使おうとしたときです。後ろIHは鍋を置ける範囲も手前の口より小さく作られていることが多く、パスタを茹でる大鍋を奥に置いて「なかなか沸かない」と感じる原因になります。

判断のコツは、「奥の口に何をさせるか」を先に決めることです。味噌汁の保温、ご飯を炊く、ソースを温め直す、といった脇役の用途なら1.5kWクラスでも困りません。奥でも本格的に湯を沸かしたい家庭なら、後ろIHが2.0kWある機種を候補にするのが筋です。

ラジエントヒーターは「鍋を選ばない」代わりに遅い

2口IH+ラジエントの中央ヒーターは、IHより加熱の立ち上がりが遅く、火力も低めです。その代わり、土鍋・アルミ鍋・耐熱ガラス鍋など、IHが反応しない鍋も使えるという明確な利点があります。

パナソニックのJシリーズ(2口IH+ラジエント)の場合、ラジエントヒーターは1.25kWで、左右IHは各3.0kWです。三菱電機のCS-G321Mは、中央ヒーターの火力調整が3段階しかありません。さらに三菱の仕様表には「中央ヒーターとグリルは同時に使えません」とあり、焼き魚をしながら中央で煮物、という使い方はできない点も押さえておきたいところです。

理由は加熱方式の違いにあります。IHは鍋そのものを発熱させますが、ラジエントはヒーターが天板を温め、天板から鍋へ熱が伝わるので、どうしても間にロスと時間差が生まれます。切ったあとも天板が熱いままなので、余熱の扱いにも慣れが必要です。

土鍋でご飯を炊く、昔から使っているアルミの雪平鍋を手放したくない、という家庭にはラジエント付きが合います。逆に、手持ちの鍋がほぼIH対応で、3つの口を同じ感覚で使いたいなら3口IHを選ぶほうが満足度は上がります。電熱線式とIHの違いは、こちらの記事でも詳しく解説しています。

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自分に必要なのはどちらか、3つの質問で見極める

3口IHか2口IH+ラジエントかは、「手持ちの鍋」「奥の口の使い方」「予算」の3つを順に確かめると、ほぼ自動的に決まります。

まず手持ちの鍋です。土鍋やアルミ鍋を日常的に使うなら、ラジエントがあると買い替えずに済みます。次に奥の口の使い方で、同時に3品を加熱する日が多いならIHのほうが立ち上がりが速く、段取りが組みやすくなります。最後に予算で、後ほど価格の章で示すとおり、同じメーカーでも2口IH+ラジエントのほうが公式価格は低めに設定されています。

やりがちなのは、「IHにするなら全部IHが当然」と決めつけて、実は土鍋を手放せないことに設置後に気づくケースです。IH対応の土鍋もありますが、買い直すと鍋代が別にかかります。

迷ったら、キッチンの鍋をすべて出して、底に磁石がつくかどうかを1つずつ試してみてください。鉄やステンレス系で磁石がつく鍋が大半なら3口IH、つかない鍋に手放したくないものがあるならラジエント付き、というのが分かりやすい線引きです。

📊 違いを比較
項目 3口IH 2口IH+ラジエント
奥・中央の加熱方式 IH(鍋自体が発熱) ラジエント(天板を温める)
奥・中央の火力例 1.5kW〜2.0kW(パナソニック) 1.25kW(パナソニックJシリーズ)
土鍋・アルミ鍋 原則使えない(オールメタル対応機を除く) 中央なら使える
向いている家庭 3品同時調理が多い・鍋がIH対応 土鍋を使う・予算を抑えたい
左右IH最大火力の比較チャート(パナソニック Cシリーズ 3kW・三菱電機 Mシリーズ C 3kW・三菱電機 CROSS+T 3kW)
左右IH最大火力の比較(電気とエネルギーの教科書調べ・各公式サイトより、2026年9月時点)

3つ同時に強火で使えない理由は「5.8kWの上限」にある

足し算すると8.4kW、でも上限は5.8kW

左右3.2kW・後ろ2.0kWの3口IHは、3つの口を足すと8.4kWになります。しかし本体全体で使える電力は5.8kWまでなので、3つ同時に最大火力で使うことは仕組みの上でできません。

パナソニックの総合カタログには、総消費電力が5.8kW(4.8kW切換え可能)と書かれ、「2つ以上のヒーターを同時に使用した場合、総消費電力を超えないようにするため、IHヒーターの火力を自動的に制御します」と注記されています。三菱電機のCS-A10も総消費電力は5.7kWで、仕様表に「総消費電力量を超えるご使用の場合は、自動的にヒーター火力を調節します」とあります。一般社団法人日本電機工業会のIHクッキングヒーターの解説ページでも、定格消費電力は最大で5800Wと説明されています。

具体的には、左の口を3.2kWで使っている状態なら、残りは2.6kWです。この2.6kWを右と後ろで分け合うことになるので、右でも強火で炒め物をしようとすると、どちらかの火力が上がりません。Cシリーズのように3.0kW・3.0kW・1.5kWの構成でも合計は7.5kWで、やはり5.8kWを超えます。

ここで押さえておきたいのは、「最大火力3.2kW」はあくまで1つの口を単独で使ったときの数字だということです。同時調理の多い家庭ほど、カタログの最大火力より、総消費電力とその配分のほうが使い勝手を左右します。

火力が上がらないときに本体の中で起きていること

同時使用中にボタンを押しても火力が上がらないのは故障ではなく、総消費電力を守るための正常な動作です。メーカーの取扱説明や製品ページでも、この挙動がはっきり書かれています。

日立のN8ATシリーズの製品ページには、複数のIHやグリルを同時に使う場合は総消費電力5.8kWを超えないよう自動的に火力を制限し、「ピピピッ」と鳴って火力が上げられない場合は他のヒーターの火力を下げてから再操作するよう書かれています。パナソニックも、火力表示が変わらないまま制御する場合と、設定火力そのものが下がる場合があると説明しています。

やっかいなのは、表示が変わらないまま裏で火力が絞られているケースです。たとえば右で揚げ物、左で炒め物、奥で湯沸かしを同時に始めると、表示は強火のままでも実際の出力は配分されていて、揚げ油の温度がなかなか戻らない、といったことが起こりえます。

対策は単純で、「強火が必要な工程は1つずつ」と考えることです。炒め物を仕上げるあいだは奥の湯沸かしを後回しにする、揚げ物中は隣を弱火の煮込みにとどめる、といった段取りにすれば、自動制御に振り回されずに済みます。

⚠️ 失敗しやすいポイント①:「高火力モデルなら3口とも強火」と思い込む

左右3.2kWの上位機を選んでも、3口の合計は総消費電力5.8kWで頭打ちです。原因はヒーター単体の火力と本体全体の上限を混同していること。対策は、購入前に「同時に強火で使う口は最大いくつか」を考え、2口を超える同時強火が日常的なら、IHの段取りに合わせた調理手順を前提にすることです。火力の数字だけで上位機に予算を寄せても、同時調理中の体感は変わりにくいと理解しておきましょう。

機種によっては「同時に使えない組み合わせ」がある

総消費電力による自動制御とは別に、機種の設計として「この口とこの口は同時に使えない」という制約がある場合があります。購入前に仕様表の注記まで読んでおくべき理由がここにあります。

パナソニックの総合カタログには、Sシリーズについて「左右IHの全体・奥エリア使用時は、後ろIHは使用できません」という注記があります。左右IHの加熱エリアを奥まで広げて大きなフライパンを使うと、その間は後ろIHが止まる、という設計です。三菱電機の2口IH+ラジエントのCS-G321Mも、中央ヒーターとグリルは同時に使えません。また、パナソニックのJシリーズは、左右IHを同時使用すると合計3.2kW以下になるように制御されます。

こうした制約を知らないと、「魚を焼きながら中央で味噌汁を温めようとしたら点かない」「大きなフライパンを使ったら奥の鍋が止まった」と戸惑います。どれも故障ではなく仕様です。

確認のコツは、仕様表の「※」で始まる小さな注記を最後まで読むことです。ショールームや販売店で実機を見る機会があれば、「3口とグリルを同時に使ったらどうなるか」をその場で質問すると、カタログだけでは分かりにくい制約が見えてきます。

4.8kW・4.0kWへの切り替えは何のためにあるのか

多くの3口IHには、総消費電力を5.8kWから4.8kWや4.0kWに下げる切り替え機能があります。これは火力を落とすためではなく、家全体の電気の容量に余裕がない家で、ブレーカーが落ちるのを防ぐための機能です。

三菱電機CS-A10の仕様表には「ピークカット機能 3段階(5700W、4800W、4000W)」、CS-G321Mには「3段階(5800W、4800W、4000W)」とあります。日立N8ATシリーズも、設置時に4.8kWに切り替えられるほか、「節電モード」で4.8kWまたは4.0kWに切り替えられると説明しています。

200Vで5.8kWを使うと、電流は計算上29Aになります。4.8kWなら24A、4.0kWなら20Aです。エアコンや電子レンジ、食洗機と同時に動かす時間帯が重なる家では、この差がブレーカーが落ちるかどうかの分かれ目になります。

判断のコツは、切り替えを「最後の手段」と考えることです。下げれば同時調理時の火力の配分はさらに厳しくなります。まずは契約容量や分電盤の状態を確認し、それでも容量に余裕がないときに4.8kWへの設定を検討する、という順番が合理的です。

設置できる家・できない家を分ける200V工事の条件

設置できる家・できない家を分ける200V工事の条件の解説画像

まず「単相3線式」で電気が来ているか

ビルトインの3口IHは単相200V専用です。家に単相3線式で電気が引き込まれていることが大前提で、ここが満たされないと設置の話が始まりません。

日立のIH設置の電気工事に関するQ&Aでは、「200VのIHクッキングヒーターを使うためには、『単相3線式配線』で給電されている必要があります」と説明されています。三菱電機の仕様表にも「単相200V以外の使用はできません。別電源では、動作保証外となります」と明記されています。

近年の住宅の多くは単相3線式ですが、築年数の古い家では単相2線式のままの場合があります。この場合は電力会社からの引き込み線の工事が必要になります。パナソニックのFAQでは、軒先までの引き込み工事は無償とされていますが、そこから先の屋内配線は別途費用がかかります。

見極め方としては、分電盤のふたを開けて、主幹ブレーカーに「単3」「単相3線」「100/200V」といった表示があるかを見ます。分からない場合は、写真を撮って電気工事店に見せるのが確実です。ふたの内部に手を入れる作業は感電のおそれがあるため、表示を見るだけにとどめてください。

ブレーカー50A未満なら交換が必要になる

日立のQ&Aでは、分電盤のアンペアブレーカーの容量が50A未満の場合、アンペアブレーカーの交換が必要とされています。3口IHは家の中で最も電力を使う機器の一つなので、家全体の容量にも余裕が求められます。

理由は、先ほどの計算どおり、3口IHが5.8kWをフルに使うと200Vで29Aの電流が流れるからです。IHだけならまだしも、夕食の支度の時間帯はエアコン、電子レンジ、炊飯器、照明が重なります。家全体の容量が小さいと、調理中にブレーカーが落ちるという事態が起きやすくなります。

ガスからIHに替えた家庭でよくあるのが、「IHは問題なく動くのに、冬の夕方だけブレーカーが落ちる」というパターンです。原因は、暖房とIHのピークが重なることです。この場合は、契約容量の見直しか、IH側を4.8kW設定にするかの二択になります。

判断のコツは、分電盤の主幹ブレーカーの数字と、電力会社との契約容量の両方を確認しておくことです。アンペアと電力(W)の関係は、こちらの記事で計算の仕方から解説しています。

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専用回路とD種接地がセットで必要になる

3口IHは、ほかの家電と共用しない専用の回路と、アース(接地)工事が必須です。既存のコンセントに差して使う家電とは、設置の考え方がまったく違います。

日立のQ&Aによると、分電盤に200VのIH専用回路を設置する空きがない場合は、回路の増設か、回路数の多い分電盤への取り替えが必要です。そのうえで分電盤からキッチンまで配線を延ばし、IH専用のコンセントを設置し、アース配線のためにD種接地工事を行います。三菱電機の仕様表でも、漏電しゃ断器付きの専用回路と、専用の接地2P30A250Vのコンセントを使うよう指定されています。

見落とされがちなのは、分電盤の「空き」です。回路がすでに埋まっていると、単にコンセントを増やすだけでは済まず、分電盤ごと交換する工事になることがあります。見積もりの段階でここが判明して、予算が膨らむケースは珍しくありません。

確認のコツは、見積もりを取る前に分電盤の写真を撮っておくことです。小さなブレーカーが何個並んでいて、何も書かれていない空きの枠があるかが分かれば、工事の規模を業者と早く共有できます。三菱電機の仕様表には「電源コードを切断して直結しないでください」という注意もあり、配線や接地の作業は必ず電気工事士の資格を持つ業者に依頼してください。

工事費が見積もりごとに大きく変わる理由

200V工事の費用は、家ごとの条件で変わるため、メーカー公式でも一律の金額は示されていません。パナソニックのFAQでは、配線工事費用は引き込み線の配線方式や200V配線の施工方法によってさまざまなので、近くの電気工事店に相談するよう案内しています。

費用を左右する要素は大きく3つあります。1つ目は引き込み線の方式(単相2線式なら切り替えが必要)、2つ目は分電盤に空きがあるか(なければ回路増設や分電盤交換)、3つ目は分電盤からキッチンまでの配線距離と経路です。分電盤が玄関付近にあり、キッチンが家の反対側にある間取りでは、配線を通す経路の確保に手間がかかります。

よくある失敗は、IH本体の「工事費込み」価格だけを比べて、200V工事が別見積もりになっていることに後から気づくパターンです。既にIHを使っている家の入れ替えと、ガスからの初めての切り替えでは、必要な工事がまったく違います。

見積もりを比べるときは、「本体」「取り付け」「200V配線」「分電盤関係」「ガス栓の処理」が項目として分かれているかを確認しましょう。項目が一式でまとめられている見積もりは、何が含まれているかを必ず質問してください。

🔧 設置できるかの見極め手順
Step1:分電盤の主幹ブレーカーの表示で「単相3線式」かを確認し、アンペアブレーカーの容量(50A以上か)も写真に残す
↓
Step2:分電盤に専用回路を追加できる空き枠があるかを確認する(ふたの中には手を入れない)
↓
Step3:写真と今のコンロの品番を持って、電気工事士のいる業者に200V配線・接地工事込みの見積もりを依頼する

本体価格はいくら?メーカー公式の価格表で見る相場の読み方

公式価格は3口IHで35万〜46万円台、ただし「定価」ではない

メーカーが公表している3口IHの価格を並べると、パナソニックのCシリーズが357,500円〜379,500円(税込・工事費別)、三菱電機のCS-A10が440,000円〜460,000円(税別・据付費別)です。ただし、これらは店頭で支払う金額とは性格が異なります。

パナソニックの総合カタログは「掲載価格は希望小売価格です。工事費は含まれておりません」と注記しています。三菱電機の仕様表では、掲載価格は「事業者様向けの積算見積価格であり、一般消費者様向けの販売価格ではありません」と明記されています。上位モデルの多くはオープン価格で、そもそも公式価格が公表されていません。

ビルトインIHは、住宅設備の流通の中で販売店や工事店が値引きして売るのが一般的です。公式価格のまま支払うケースは少なく、見積もりでは大きな割引率が表示されることがよくあります。割引率の大きさだけで「お得」と判断すると、工事内容が削られていないかを見落とします。

判断のコツは、公式価格を「機種同士の格の違いを比べる物差し」として使うことです。同じメーカー内で公式価格がどれだけ離れているかを見れば、どの機能にお金を払っているのかが見えてきます。そのうえで、実際の支払額は工事込みの見積もりで比べましょう。

📊 メーカー公式価格と火力の比較(電気とエネルギーの教科書調べ)
機種 構成・火力 総消費電力 公式価格
パナソニック KZ-C37S(75cm) 3口IH 左右3.0kW・後ろ1.5kW 5.8kW 379,500円(税込・工事費別)
パナソニック KZ-C36S(60cm) 3口IH 左右3.0kW・後ろ1.5kW 5.8kW 357,500円(税込・工事費別)
三菱電機 CS-A107-S(75cm) 3口IH 左右3.2kW 5.7kW 460,000円(税別・据付費別)
三菱電機 CS-A106-S(60cm) 3口IH 左右3.2kW 5.7kW 440,000円(税別・据付費別)
三菱電機 CS-G321MS(60cm) 2口IH+ラジエント 左右3.0kW 5.8kW 297,000円(税別・据付費別)
三菱電機 CS-G321M(60cm) 2口IH+ラジエント 左右3.0kW 5.8kW 277,000円(税別・据付費別)

出典:パナソニック IHクッキングヒーター商品ラインアップ(総合カタログ 2026/春・夏)、三菱電機 CS-A10製品仕様、三菱電機 CS-G321M製品仕様。三菱電機の価格は事業者向けの積算見積価格。2026年9月時点の掲載値です。

2口IH+ラジエントは同じメーカー内で一段安い

同じ三菱電機で比べると、3口IHのCS-A106-Sが440,000円なのに対し、2口IH+ラジエントのCS-G321Mは277,000円です。どちらも60cm幅・税別・据付費別の積算見積価格なので、同じ条件での比較になります。

ただし、この差はヒーターの構成だけで生まれているわけではありません。CS-A10は左右16段階の火力調整、端まで加熱、かきまぜ加熱、オーブン機能付きのグリルなど、調理機能が多く搭載されています。一方のCS-G321Mは左右9段階の火力調整、ボタン式の操作で、機能を絞った構成です。

つまり「3口IHは高い」というより、「3口IHは上位機能とセットで売られていることが多い」と見るほうが実態に近いと言えます。パナソニックのCシリーズのように、3口IHでも機能を絞った標準クラスの機種があるのはそのためです。

判断のコツは、欲しいのが「3口ともIHであること」なのか、「多機能なグリルや自動調理」なのかを分けて考えることです。前者だけが目的なら、3口IHの中でも標準クラスを選べば予算を抑えられます。

幅60cmと75cmの選択は、今のキッチンで決まる

同じ機種でも、天板の幅が60cmと75cmで価格が変わります。パナソニックのCシリーズでは、75cmのKZ-C37Sが379,500円、60cmのKZ-C36Sが357,500円です。三菱電機CS-A10では、75cmのCS-A107-Sが460,000円、60cmのCS-A106-Sが440,000円です。

幅の違いは、天板が外側にどれだけ張り出すかの違いで、本体を入れるキャビネットの開口部は共通であることが多い設計です。75cmは鍋を並べたときの間隔にゆとりがあり、3口を同時に使う場面では手元が窮屈になりにくいという利点があります。

注意したいのは、カウンターの天板の幅と、両脇の壁や吊り戸棚との距離です。三菱電機の仕様表には、据付時に必要な周囲の空間についての条件も書かれています。キッチンの端に設置されている場合、75cmの天板が壁に干渉することがあります。

ガスコンロからの入れ替えでは、パナソニックも「ビルトインタイプ(幅60cm)」を選ぶよう案内しています。今のコンロの天板幅をメジャーで測り、そのうえで75cmにする余裕があるかを販売店に確認してもらうのが確実です。

3口IHの電気代は1時間いくら?31円/kWhで計算してみる

3口IHの電気代は1時間いくら?31円/kWhで計算してみるの解説画像

3.2kWを1時間つけっぱなしでも99.2円が上限

公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が定める電力料金目安単価(令和4年7月22日改定、31円/kWh・税込)で計算すると、3.2kWの口を最大火力で1時間使い続けた場合の電気代は99.2円です。

計算式は「消費電力(kW)×使用時間(h)×電気料金単価(円/kWh)」です。3.2kW×1時間×31円で99.2円になります。同様に、1.5kWの後ろIHで30分ご飯を炊くと23.25円、2.0kWの後ろIHを30分使うと31円です。単価の根拠は全国家庭電気製品公正取引協議会のQ&Aで確認できます。

ただし、これは「最大火力で連続使用した場合の上限」です。実際の調理では、沸騰するまでだけ強火にして、あとは中火や弱火に落とすのが普通です。強火で1時間加熱し続ける料理は、家庭ではまずありません。

注意点として、実際の単価は電力会社や料金プラン、燃料費調整額や再エネ賦課金によって変わります。ご自分の検針票に書かれた単価に置き換えて計算すると、より実態に近い数字になります。

煮込み料理は500W前後、1時間で15.5円程度

日本電機工業会の説明では、弱〜中火で煮込む調理時の消費電力は500W前後とされています。31円/kWhで計算すると、1時間の煮込みで15.5円です。

意外と知られていないのが、IHの電気代の大半は「最初の数分の強火」で決まるという点です。カレーやおでんのように長時間煮込む料理でも、沸騰後は低い出力で温度を保つだけなので、時間の割に電気代は伸びません。逆に、大量のお湯を何度も沸かす、フライパンを空焼きしてから炒める、といった強火の時間が長い使い方のほうが、電気代には効いてきます。

よくある誤解は、「3口あるから電気代が3倍かかる」というものです。3口IHは、口の数が増えても総消費電力5.8kWが上限なので、同時に使っても本体全体の電気代の上限は変わりません。使う時間と火力の合計が同じなら、2口でも3口でも電気代はほぼ同じです。

電気代を抑えたいなら、鍋のふたを使う、鍋底の大きさに合った口を使う、余熱で仕上げる、といった基本の積み重ねが効きます。口の数より、強火の時間をどれだけ短くできるかを意識してください。

熱効率約90%が「火力の数字の見え方」を変える

三菱電機のIHクッキングヒーターの解説ページでは、IHの熱効率は約90%とされています。IHは鍋そのものを発熱させるので、周りの空気を温めて逃げる熱が少ないのが理由です。

この熱効率の高さは、火力の数字の比較にも関わってきます。IHの3.2kWという値は、日立の製品ページにもあるとおり「入力値」、つまり本体が消費する電力です。そのうち約90%が鍋に届くので、実際に鍋を温める力として無駄が少ないと言えます。ガスコンロの火力表示とは測り方が違うため、数字をそのまま横に並べて比べることはできません。

ラジエントヒーターはヒーターが天板を温めてから鍋に熱が伝わるため、IHより熱が逃げる割合が大きくなります。同じ1.25kWでも、IHとラジエントでは鍋に届く熱の量が違うということです。ラジエントヒーターの電気代については、こちらの記事で詳しく計算しています。

あわせて読みたい
ラジエントヒーターの電気代は1時間2.79〜71.30円|熱効率70%がIHと差を生む理由
IHクッキングヒーターの天板の端に、コイルの模様が透けて見える1口がある。あれがラジエントヒーターです。「IHで使えない鍋はこっちで」と案内されて使ってはいるも…

判断のコツとしては、「kWの大きさ=電気代の高さ」ではなく、「kWの大きさ=短時間で加熱できる力」と読むことです。高火力の口は沸騰までの時間を縮めるので、使い方次第では電気代が増えるとは限りません。

Q 3口を同時に使うと、電気代は一気に跳ね上がりますか?
A 本体全体の上限は総消費電力5.8kWなので、何口使っても1時間あたりの電気代の上限は変わりません。電気代を決めるのは、口の数より「強火の時間の合計」です。

「IHにしたら電気代が上がった」の本当の原因

ガスからIHに切り替えた家庭で電気代が上がるのは当然ですが、その分ガス代は下がります。比べるべきは電気代単体ではなく、電気代とガス代を合わせた光熱費の合計です。

ここでの落とし穴は、ガスの基本料金です。コンロだけをIHにして給湯はガスのまま、という家庭では、ガスの使用量が減ってもガスの基本料金は払い続けることになります。その結果、「電気代は上がったのに、ガス代はあまり下がらない」と感じやすくなります。

また、電気料金は時間帯別のプランを選んでいる家庭では、夕食の支度の時間帯の単価が高めに設定されていることがあります。オール電化向けのプランは夜間の単価が安い代わりに、昼間から夕方の単価が高めに設定されているのが一般的で、調理はまさにその時間帯に集中します。

判断のコツは、切り替え前後の検針票を並べて、電気とガスの合計で比べることです。電気料金の明細の読み方は、燃料費調整額や再エネ賦課金を含めて別の記事で解説しているので、単価を確認するときの参考にしてください。

パナソニック・三菱電機・日立の3口IHは何が違う?

パナソニック:標準クラスでも3口IHを選べる

パナソニックの特徴は、上位機から標準機まで3口IHの選択肢が幅広いことです。2026/春・夏の総合カタログでは、Sシリーズ・Aシリーズ・Bシリーズ・Cシリーズなどに3口IHがあり、標準的なCシリーズでも3口IHの構成が用意されています。

CシリーズのKZ-C37S/KZ-C36Sは、左右IHが3.0kW、後ろIHが1.5kW、総消費電力5.8kW(4.8kW切換え可能)で、公式価格が掲載されている数少ない3口IHです。上位の3口IHは左右3.2kW・後ろ2.0kWで、価格はオープン価格になっています。

注意したいのは、上位機ほど加熱エリアの使い方に細かい制約があることです。前述のとおり、Sシリーズでは左右IHの全体・奥エリアを使っている間は後ろIHが使えません。大きな鍋を使える自由度と、3口同時使用の自由度がトレードオフになっている設計です。

パナソニックを検討するなら、公式サイトの商品比較表で「3口IH」「幅60cm」を選んで絞り込むと、候補が一覧で見られます。後ろIHの火力と同時使用の注記の2点を、候補ごとに並べてチェックしてください。

📋 プロフィールカード:三菱電機 CS-A10(CROSS+TOPシリーズ)
分類・方式 ビルトイン型 3口IH(単相200V)
容量・出力の目安 左右IH 3.2kW/総消費電力5.7kW/ピークカット3段階(5700W、4800W、4000W)
火力調整 左右16段階、中央7段階、グリル5段階
向いている用途 煮込みや炒め物で火加減を細かく調整したい家庭、グリルでオーブン調理もしたい家庭

三菱電機:火加減の細かさと加熱ムラ対策に強み

三菱電機のCROSS+TOPシリーズは、火加減の段階の細かさと、鍋底の加熱ムラを抑える仕組みに力を入れています。CS-A10は左右IHの火力調整が16段階で、分割フレームコイルによる「端まで加熱」を左右IHに搭載しています。

三菱電機の製品ページでは、「端まで加熱」はフライパンの端までムラを抑えて加熱する機能として紹介されています。IHはコイルの真上が強く加熱されやすく、フライパンの外周が温まりにくいという性質があります。コイルを分割して加熱の分布を広げることで、この弱点を補う考え方です。

一方で、CS-A10の総消費電力は5.7kWと、5.8kWの機種よりわずかに低く設定されています。同時使用の多い家庭では、この上限の範囲で火力が配分される点は他社と同じです。

三菱電機のラインアップには、住宅設備モデル(CS-A20/CS-A10/CS-A8)と家電量販店モデル(CS-R20A/CS-R10A/CS-R8A)があります。見積もりの品番がどちらの系統かを確認し、機能に違いがないかを仕様表で照らし合わせておくと、比較の取り違えを防げます。

日立:同時使用時の挙動を製品ページで明示

日立のビルトイン3口IH N8ATシリーズは、総消費電力5.8kWで、設置時に4.8kWへ切り替えたり、「節電モード」で4.8kWまたは4.0kWに切り替えたりできます。同時使用時の火力制限の挙動が、製品ページに具体的に書かれているのも特徴です。

N8ATシリーズは、幅75cmのHT-N8ASTWF/HT-N8AKTWFと、幅60cmのHT-N8ASTF/HT-N8AKTFがあり、日立の現行ラインアップでは前モデルのN8Tシリーズから置き換わっています。日立のラインアップには、N2500T・N2000T・N1500T・N1000Tなどの上位3口IHもあります。

日立の製品ページは、「火力(W)は入力値です」と明記している点も参考になります。前の章で触れたとおり、IHの火力表示は本体が消費する電力で、鍋に届く熱量とは別の数字です。メーカーがこの点を明示しているのは、比較するうえで誠実な情報提供と言えます。

日立を検討する場合、公式の価格は製品ページに掲載されていないため、実際の価格は工事込みの見積もりで確認することになります。旧型番のN8Tシリーズが在庫として安く出ていることもあるので、見積もりの品番に「A」が入っているかどうかで新旧を見分けてください。

メーカーより先に比べるべき3つの数字

3社を比べるとき、ブランドの印象より先に確認すべきなのは、「奥・中央の口の火力」「総消費電力」「同時使用の制約」の3つです。この3つが同じなら、日々の使い勝手の差はそれほど大きくありません。

理由は、ここまで見てきたとおり、3口IHの使い勝手は「3つの口にどう電力を配分するか」で決まるからです。左右の最大火力はどのメーカーも3.0kW〜3.2kWに収まっており、差がつきにくい部分です。むしろ、奥の口が1.5kWか2.0kWか、グリルと同時に使えるか、といった部分に機種ごとの個性が出ます。

やりがちな失敗は、グリルの自動調理や液晶表示など目立つ機能で比べて、奥の口の火力や同時使用の注記を見落とすことです。毎日使うのはグリルより口のほうなので、ここを見落とすと満足度が下がります。

比べるときは、候補の仕様表から3つの数字を書き出して表にしてみてください。そのうえで残った差を、グリルやお手入れのしやすさで決めると、判断の軸がぶれにくくなります。

3口IHが向く家・2口で十分な家と、よくある失敗

3口IHが向くのは「同時進行の料理が日常」の家

3口IHが本当に活きるのは、毎日の夕食で3品を並行して作る家庭です。主菜を炒めながら、奥で味噌汁、反対側で副菜を煮る、という段取りが日常なら、3つともIHであるメリットがそのまま効きます。

理由は、IHは立ち上がりが速く、火力を切り替えたときの反応もすぐだからです。ラジエントのように天板の余熱を気にする必要がないので、3つの鍋を同じ感覚で扱えます。4人以上の家族や、作り置きをまとめて作る家庭ほど、この差を感じやすくなります。

一方、1〜2人暮らしで同時に使うのは2口までという家庭では、3つ目の口はほとんど使われないまま、という状況になりがちです。その場合、3口目は鍋置き場として使われているだけ、ということになります。

判断のコツは、ここ1週間の夕食を思い出して、同時にコンロに乗っていた鍋の数を数えてみることです。3つ同時が週の半分を超えるなら3口IH、ほとんど2つまでなら2口IHや2口IH+ラジエントでも困らない、という目安になります。

2口IH+ラジエントが向くのは「鍋を替えたくない」家

2口IH+ラジエントが向くのは、土鍋やアルミ鍋を使い続けたい家庭と、本体の予算を抑えたい家庭です。中央の口は火力が低めでも、保温や少量の温め直しなら十分に役割を果たします。

三菱電機のCS-G321Mでは、中央ヒーターの火力調整は3段階です。パナソニックのJシリーズのラジエントヒーターは1.25kWです。この火力で大鍋の湯を沸かすのは向きませんが、土鍋で湯豆腐を温める、ソースを弱火で煮詰める、といった用途には合います。

見落としがちなのは、ラジエントの天板は使用後もしばらく熱いという点です。小さな子どもがいる家庭では、切ったあとの天板に触れないよう注意が必要です。また、三菱電機CS-G321Mのように中央ヒーターとグリルが同時に使えない機種では、焼き魚の日に中央の口が使えなくなります。

判断のコツは、土鍋やアルミ鍋を「年に数回」使うのか「毎週」使うのかを考えることです。年に数回ならIH対応の鍋を1つ買い足して3口IHにしたほうが、日々の使い勝手は良くなります。

⚠️ 失敗しやすいポイント②:奥の口に大鍋を置いて「沸かない」と悩む

3口IHの奥の口は、左右より火力が低く(パナソニックCシリーズで1.5kW)、鍋を置ける範囲も小さめに作られています。原因は「3口ならどこに置いても同じ」という思い込みです。対策は、大鍋や揚げ物は左右の口、奥は保温・炊飯・温め直し、と役割を決めてから機種を選ぶこと。奥でも湯沸かしをしたい家庭は、後ろIHが2.0kWの機種を選びましょう。

ガスから替えるときに見落としやすい「鍋」と「天板」

ガスコンロから3口IHに替えるときは、鍋の買い替え費用と、天板の手入れの仕方の変化も計算に入れておく必要があります。本体と工事費だけで予算を組むと、あとから想定外の出費が出てきます。

IHで使える鍋は、鉄やステンレスなど磁石がつく素材で、底が平らなものが基本です。ガスで使っていたアルミの片手鍋や、底が丸い中華鍋、土鍋は、オールメタル対応機やラジエントを除いて使えません。三菱電機のCS-G321Mでは、揚げ物機能を使うには別売部品の専用天ぷら鍋が必要と明記されています。

天板の手入れも変わります。ガスは五徳を外して洗う作業が中心でしたが、IHは平らなガラス天板を拭くのが基本です。拭きやすい反面、焦げ付きを放置すると落としにくくなるので、使うたびに拭く習慣がないと汚れが積み重なります。IHの天板の掃除の仕方は、こちらの記事で詳しく解説しています。

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判断のコツは、手持ちの鍋の中で「IHでも使い続けたいもの」をリストにすることです。買い替えが必要な鍋が多いなら、その費用を本体の予算に上乗せして考えるか、ラジエント付きの機種を検討する材料にしてください。

Q 賃貸やマンションでも3口IHに替えられますか?
A ビルトインの3口IHは200Vの専用回路と接地工事が必要なので、賃貸では所有者の許可が前提です。分譲マンションでも、建物全体の電気容量や管理規約で制限されることがあるため、管理組合への確認を先に行ってください。

買い替えのタイミングは「今のIHの年数」で考える

すでにIHを使っていて3口IHへの買い替えを考えている場合は、今の機種の使用年数と、200V工事がすでに済んでいるかが判断材料になります。IHからIHへの入れ替えなら、配線工事が不要なぶん費用を抑えやすくなります。

既存のIHが2口で、3口に替えたい場合でも、200Vの専用回路とコンセントがすでにあれば、多くは本体の入れ替え工事で済みます。ただし、既存の回路やコンセントの仕様が新しい機種と合わない場合は、コンセントの交換が必要になることがあります。三菱電機の仕様表では、専用の接地2P30A250Vのコンセントを使うよう指定されています。

やりがちな失敗は、既存のIHが動いているうちに買い替えを先送りし、故障してから慌てて在庫のある機種を選ぶパターンです。急いで選ぶと、奥の口の火力や同時使用の制約を確認しないまま決めることになりがちです。

判断のコツは、今のIHの品番と設置年を確認し、メーカーの「買替え対応機種検索」で入れ替え可能な機種を事前に調べておくことです。候補が分かっていれば、いざというときも仕様を比べてから決められます。

3口ihコンロ選びのまとめ

⚡ この記事の結論

3口ihコンロは総消費電力5.8kWが上限で、3口同時に強火は使えません。奥の口の火力と同時使用の注記で選びましょう。

✅ 要点チェック
  • ✔ 2種類の3口:3口IHと2口IH+ラジエント
  • ✔ 火力の上限:合計は5.8kWで自動制御
  • ✔ 奥の口:1.5kW〜2.0kWで用途を決める
  • ✔ 設置条件:単相3線式・専用回路・接地
  • ✔ 電気代:3.2kWを1時間でも99.2円

まずは今週の夕食で、同時にコンロに乗った鍋の数と、IHで使えない鍋がいくつあるかを数えてみてください。その2つの数字と分電盤の写真があれば、3口IHにすべきか、2口IH+ラジエントで十分かが見えてきます。

※価格・仕様は2026年9月時点のメーカー公式情報に基づきます。最新情報は各メーカーの公式サイトでご確認ください。

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この記事を書いた人

電気とエネルギーの教科書編集部です。テーマに関する基礎知識や選び方を、公式情報など確認できる情報をもとに編集しています。掲載後も定期的に見直し、変更があれば更新します。

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